充填機はなぜ決められた量をぴったり計量できるのか?と、誰しも一度は疑問に思うことだと思います。手作業で充填していると、決まった量で充填するのは非常に難しいですよね。充填物の量を調整していると、容器が汚れてしまったり、大事な充填物をこぼしてしまったりすることもあります。今回は、充填機メーカーナオミのパズル充填機(RD703)を例に決められた量をぴったり量ることができる秘密をご説明いたします。
パズル充填機(RD703)の2パターンの充填モード
パズル充填機には、回転数充填モードと、計量充填モードといった2種類の機能があります。ECサイトで販売するためにレトルトパウチへ充填したり、洋菓子屋さんがマドレーヌやカップケーキ、シュークリームを充填されたりするときなどにも使われている機械です。
回転数充填モード
回転数充填モードはその名の通り、ポンプをどれくらい回転させれば目的の量まで充填できるのか、適切な回転量を見つけ、設定することで決められた充填量まで精度良く充填する方法です。充填物や容器によって様々な設定がありますが、デモンストレーションを重ね、最適な設定を探します。下記の動画が実際に回転数の充填モードで充填している様子です。フットスイッチが充填開始のスイッチとなっており、フットスイッチを一回踏むと、あらかじめ設定された回数だけポンプが回転し、容器に定量で充填物が充填される仕組みです。
上記の動画はパウンドケーキを約500gずつ充填している様子ですが、パズル充填機は、50gや100gなどのもう少し容量の小さなものも充填することができます。回転数充填モードのメリットは、始まりと終わりのスピードが一定な為、素早く充填できることです。もちろんどの機械でも精度は求められますが、どちらかと言えば精度よりもスピード重視の方は回転数充填モードが向いていると思います。カップ容器やトレー容器に充填される場合に使われることが多いです。
計量充填モード
次は、計量充填モードについてです。計量充填モードは、充填機単体では、使う事はできません。専用の秤ユニットが必要になります。秤ユニットと充填機を繋いで、お互いを会話させながら目的の量まで充填する方法です。充填機から秤ユニットに「このくらいの分量で充填をお願いしますね」と信号を伝えます。すると、秤ユニットは充填量を読み取り、必要なポンプの回転量を求めます。秤から充填機に「残りこれぐらい必要だよー」と声をかけているイメージです。そうして、充填機と秤ユニットが協力して精度良く正確に充填物を容器に注入します。
秤ユニットは、下記のようにパズル充填機(RD703)とセットで使用します。
計量充填モードのメリットは、常に充填量をチェックしているので、回転数充填モードと違い、正確な分量を充填できるところです。目的の量でぴたっと止まるために最後の方は充填スピードがゆっくりになります。回転数充填モードと比べると、充填スピードは少し遅くなります。袋やスパウトパウチ、ドレッシングなどの充填に使われることが多いです。
回転数充填モードか、計量数充填モードが、どちらの量り方が最適なのかは、充填物や容器などの充填環境によって異なります。充填機メーカーのナオミでは、デモンストレーションや充填テストをさせていただき、一番最適な充填機を営業マンがご提案いたします。充填機の導入を検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。