紛体と粉体を充填される方に、時々、相談されることがあるのですが、「Aの粉体と、Bの粉体を混ぜながら充填したいんですけど、撹拌機付きの充填機のホッパーに 、Aの粉体とBの粉体をそれぞれ投入したら、混ぜながら充填できますか?」と いうものです。
結論からいうと、答えはNO!です。
なぜかというと、充填機のホッパーの中には、撹拌棒という装置がグルグルと回っていて 、中の粉体を混ぜているように、見えるのですが、実はあれは混ぜているのではなく 、粉がスムーズにホッパーの下部の吐出口から排出されるように、流れを整えているのです。
紛体と粉体の違いは、以前他のコーナーで説明したように 、紛体は食品以外で使用される場合が多く、粉体は食品で使用される場合が多いという違いがあるのじゃ。
つまり、充填機側では、粉を混合するというような機能は、持たせていません。
だから、2種類以上の粉を混ぜたものを充填したい場合は、あらかじめ混合器と呼ばれる機械で、十分に混ぜてから、充填機のホッパーに投入する必要があるのです。
混合器は、別名でミキサーとも呼ばれています。 ミックスする機械だから、ミキサー。極めてわかりやすいネーミングですね(笑)
少し話が脱線しますが、ミキサーは粉を混ぜるだけではなく、液体を混ぜる、 液体と粉を混ぜる場合にも使用することがあります。時々、テレビ番組などで、小麦粉をグルグル回る機械にいれて、そこに砂糖や たくさんの玉子を入れて、ケーキなどの生地を作ってるシーンを放映しているのを、見かけたことはありませんか?
食品では無いですが、コンクリートミキサー車などを、工事現場で見かけますね。 あのクルマも大きなタンクみたいなものがグルグル回っています。 あれは、常に回しながら混ぜ続ける事で、 コンクリートが固まらないようにしているのですね。
もし、粉体や紛体を、混合させて充填されたい場合は、充填機は充填機メーカーへ、混合器(ミキサー)は混合機メーカーへお問い合わせをされることを、オススメします。餅は餅屋へ!ということですね。