バッタ液に絡ませた唐揚げ用の鶏肉を充填したい方最適な充填機をご紹介します。10年ほど前、充填機メーカーナオミに東北地方のある食品工場様から充填の依頼がありました。依頼の内容は、バッタ液に絡ませた唐揚げ用の鶏肉を200gずつ充填できないかというものでした。通常、充填の依頼を受けた時は、どれくらいの速度でどれくらいの充填個数を処理すればよいのかをヒアリングします。その時に、充填した時の上限値と下限値の振れ幅がどの程度許容されるかも合わせて確認します。
上限値と下限値の振れ幅とは、どういうことかというと、例えば、液体であれば、100g充填の場合、下限値は100g以上、上限値は103g以下という精度が一般的です。これは、製品を販売するときに、表示されたグラム数よりも少ないとクレームになりますし、かといって、多め多めに充填物を入れていくと、原料の歩留まりが悪くなるので、充填作業を開始する前に決めておくべきポイントです。
さて、今回の鶏肉なんですが、1個が10g前後のものから、大きいものは40g程度まで、鶏肉の大きさがバラバラでした。その時、食品工場からの要求は、精度を20g以内にしてくれという要望がありました。
その時、直感的にお客様に「大きいもので、30g以上の鶏肉が入る場合、1個の鶏肉が入るか入らないで30g以上になってしまうので、精度20g以下の充填は不可能です。」と申し上げました。
お客様は、「いやいや、最後は10g程度の鶏肉で調整すればいいのでは?」と仰っていましたが、充填機を使っているので、必ずしも最後に10gの鶏肉が充填されるとは限りません。そのことを、説明したのですが、お客様としては「なんとかなるだろう」と仰っていました。
充填機を納品する前に、ひとまず充填テストをしたのですが、10回中9回は、20g以下の精度で充填することができたのですが、ときどき、30~40gのブレが生じました。(あたりまえといえば、あたりまえですが・・・(笑))
結局、当時はそのレベルでしか対応できなかったので、解決策として、180g設定で鶏肉を充填し、あとの微調整は、手作業で行っていただく方法になってしまいました。それでも、生産個数は、飛躍的に伸びたので、お客様には喜んでいただきました。
現在はというと、このような案件の場合、ピストン充填機を使用し、さらにオプション品で「カットノズル」という新しいノズルを使用することで、高精度で充填することが可能となりました。カットノズルは、ノズルの先端が、焼き入れの刃物のようになっており、通常のお肉はもちろんのこと、鶏肉の皮もスパッと切れます。
このカットノズルのおかげで、以前よりもお肉などの充填も、精度よくできるようになりました。また、鶏肉以外にも、松前漬けのような数の子や昆布の入った充填物も、カットノズルを使用することで、精度よく充填ができます。鶏肉の充填や、カットノズルにご興味のある方は、充填機メーカーナオミまで、ぜひ一度お問い合わせください。