お弁当の総菜を充填している食品工場で起こった大惨事・・食品工場の方、必見です。

かなり以前の話ですが、充填機メーカーナオミで実際にあった、ある食品工場で起こった大惨事についてお話をしたいと思います。このお客様は、お弁当の容器に総菜を詰めていく工場で、ソースの充填(充填というよりは、ソースを直接かける充填)のために、ナオミの小型充填機を導入していただきました。

実際に、その食品工場に行ってみると、20m以上もあるベルトコンベアがあり、その両脇に、充填作業をされる方が、コロッケ担当・ソース担当・スパゲッティ担当というように、それぞれの総菜の担当別に、待ち構えていました。

そこにまず、弁当の容器がコンベアに乗せられて、流れてきます。容器が流れていく間に、手作業によって、コロッケやソース、スパゲッティが盛り付けられていきます。ナオミの充填機は、盛り付けられたコロッケにソースを充填するという工程で活躍します。そして、その盛り付けの工程を抜けると、ベルトコンベアは大きくカーブを描き、最終工程のチルドのトンネル(出来上がった総菜を冷やすトンネル)に入っていき、出荷場まで流れていくという順序で作業が進んでいました。

ベルトコンベアに関しては、他の業者の方が設置したもので、そのシステムについてはよく知らなかったのですが、一番最初の容器を置き、最後のトンネルに行くまでに、充填機以外にも、色々な機械が設置してありました。

ベルトコンベアは、1本が5m程度のものを、いくつも継ぎ足してある構造でした。

そこで、ナオミの営業マンは「こんなに長いベルトコンベアが、上手く同期して、同じ動きができるのがすごい!」と感じたのです。

なぜ感動したのかというと、現在では、『インターロック』という仕組みがあり、どこか1つでも機械が不具合を起こすと、すぐに信号が出て、その他の機械や、ベルトコンベアを一斉に止めることができるようになっています。

その当時のその工場では、インターロックという発想がなかったようで、どこかで不具合が起きても、どんどん製造しつづけるという、ややもすると、危うい仕組みでした。

そして、案の定、私が見ている目の前で、事件は起こりました。

チルドのトンネルの入り口で、1つのお弁当がひっかかり、上手くトンネルに入らなかったのです。でも、次から次へと、お弁当はやってきます。

本来なら、ここで全システムを停止するはずなのですが、インターロックが無かったがために、そのトラブルに気づくのが遅れ、作業されている方は、お弁当を作り続けるため、弁当は流れつづけ、トンネルの前では、お弁当が山のように積み重なり、ベルトコンベアからお弁当が落ちていくという悲惨な状況でした・・・。

コンベアラインの担当者が、そのことに気づき、本来なら、緊急停止ボタンを押して解決するのですが、そのシステムが無かったために、「生産中止!」と叫びながら、走り回っておられました(笑)

今となっては、このようなことはありえないのですが、その当時は、こういう笑えないような話があったのも事実です。

充填作業の現場を経験しているからこそわかる、裏話でした。(笑)

ナオミのライン充填機の詳細はこちら

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